統計によると、8割近い飼い主様がおうちシャンプーをしたことがあるとのこと。
そこで、トリミングサロンを併設する動物病院「Cafelier」監修のもと、ホームシャンプーのコツをご紹介します!
ワンちゃんの体をさわることでコミュニケーションにもなりますし、皮膚疾患などを素早く見つける手立てにもなります。
この記事の内容をまとめると……
ご自宅でのシャンプーは、リンス成分を配合したリンスインシャンプーが便利です
古いタオルをたくさん用意すると乾燥が楽です
声がけでリラックスさせるのがコツです
シャンプー前のブラッシングがビューティアップの秘訣です
「シャンプーはおしりから」「すすぎは顔から」がコツです
しっかり乾燥&仕上げのブラッシングでワンちゃんもピカピカに!
小林充子獣医師の動物病院「Cafelier」はトリミングサロンも併設し、ワンちゃん、猫ちゃんそれぞれの個性に合わせたトリミングを行っています。水素バス、泥パックなどのオプションもあります。
http://cafelier.jp/
おうちシャンプーのコツは、「ワンちゃんに負担をかけず、なるべく早く終わらせる」こと。
最近では、シャンプーにリンス成分を配合した「ワンちゃん用リンスインシャンプー」も市販されています。
ミニチュア・ダックス、チワワ、その他短毛種はリンスインシャンプーの活用もオススメします。
長毛種は、リンスやトリートメントなども併用しましょう。
ただし、人間用のシャンプーとは成分などが異なりますので、必ずワンちゃん用のシャンプーを使うようにしましょう。
台座にビッシリと針金のようなピンがついている、長毛種用のブラシです。
もつれた毛玉をほぐすのに最適ですが、ブラシの先が尖っているのでワンちゃんの皮膚を傷つけてしまうこともあります。
ブラシの先が丸くなっています。初心者にもお勧めです。
ペット専用クシがあると、毛玉の目を解くのに役立ちます。
短毛種向けの、ムダ毛取りブラシです。ゴシゴシこすると傷つけてしまうこともあるので、はじめのうちは人間用の柔らかいボディスポンジなどを代用して、やさしく泡立てて洗ってあげるのがオススメです。
「ワンちゃんの大きさや毛の長さによりますが、ワンちゃんの毛をぬぐうタオルはたくさん用意し、びしょびしょになったらすぐ換えて拭いたほうが早く乾き、ブローの時間を短縮できますよ」(Cafelier)
ワンちゃん用のタオルはわざわざ買わなくても、古くなった人間用のタオルを捨てずに取っておいて、ワンちゃん専用にすることもできます。
また、小型犬の場合は人間用のドライヤーを使えば十分です。
ドライヤーを嫌がるワンちゃんは多いですが、プロが使う「トリミングテーブル」のように高い場所だとワンちゃんはじっと待てます。
トリミングテーブルは、ご家庭のテーブルにバスタオルを敷いて代用することもできますが、ご家庭のテーブルはトリミングテーブルのようにワンちゃんを固定することができません。
落下事故を避けるために「ワンちゃんを固定する人」「ワンちゃんにドライヤーをかける人」の2人がかりで行うようにしましょう。
「小型犬の場合は、洗濯機の蓋の上もテーブルの代わりに使用しても大丈夫です。
この場合もタオルを敷き、ズレないよう固定した上で使うようにしましょう」(Cafelier)
ワンちゃんを洗う場所は、ご自宅のお風呂場で問題ありません。ペット専用のバスタブを用意すると、衛生的です。
「通常の洗い場のままだと滑って転んだりすることもありますので、特に高齢のワンちゃんなどのシャンプーの時には、滑りにくいマットなどを敷くといいかと思います」(Cafelier)
体が濡れることを嫌がるワンちゃんもいます。ワンちゃんが怖がっているときは「怖くないよ」「いいこだね!」などと声をかけてリラックスさせてあげましょう。
シャワーをかけるとき、シャンプーを付けるとき、泡立てるとき、ふくとき、すべての動作で声をかけてあげてください。
飼い主様がワンちゃんの体全体を触り、被毛をかきわけて皮膚を直接触ることで、簡単なボディチェックができます。
肋骨にさわれるか(太りすぎていないか)、皮膚に疾患はないかなど、皮膚を触ることでわかる情報がたくさんあります。
「いいこだね」などと声をかけながら、全身を触ってあげましょう。
「毛玉」とは、抜けたワンちゃんの毛と被毛がからまって、大きな固まりになってしまうこと。
毛玉をほぐさず濡らしてしまうと、被毛が縮まって毛玉はますますほぐしにくくなります。
ビューティアップのオススメは、シャンプー前の丁寧なブラッシングです。
「ちょっとブラッシングするね、怖くないよ」「いい子ね~」などと声をかけながら、ピンブラシ(またはスリッカー)を全身に丁寧にあててあげましょう。
あまりにきつく大きくなってしまった毛玉は、自分で対処せず、トリマーさんにお任せすることをオススメします。
毛玉は、指で少しずつほどいた後、クシやブラシをていねいにかけるとほどけることもあります。
短毛種も、シャンプー前にブラッシングをしてあげると表面の汚れが取れてシャンプーの泡立ちがよくなります。
いきなりシャワーを強く当てるとワンちゃんが怖がることもあるので、水流は少し弱めに、ぬるま湯にします。
おしりのほうから濡らしていきます。
シャワーはワンちゃんの体から離さず、ワンちゃんの体に近づけてかけましょう。
顔が濡れることを嫌がるワンちゃんも多いので、まずは泡立てたシャンプーをワンちゃんのお尻と体につけて泡立て、やさしく洗います。
体が十分に泡だったら、頭にシャワーを近づけて水流を弱くしてぬるま湯をかけます。
「顔が濡れることを嫌がるワンちゃんの場合は、スポンジやガーゼタオルなどにぬるま湯とシャンプーを含ませて、ぬぐってあげるようにしましょう」(Cafelie)
顔を洗うときは、泡がワンちゃんの目に入らないように気を付けましょう。やさしく洗ってあげるとワンちゃんもうっとり!
首を持ち上げて、胸のあたりもよく洗います
すすぎも、同じように水流は少し弱めに、ぬるま湯です。
ワンちゃんは顔に泡が付いている状態を嫌がることも多いので、すすぎは顔から行います。
体に泡が残ると皮膚トラブルの原因になるので、「床をつたうお湯から泡がなくなるまで」を目安に、すすぎは十分に行いましょう。
すすぎ終わったらタオルドライですが、ワンちゃんが体をブルブルしてくれると余分な水分が飛び、タオルドライしやすくなります。
ワンちゃんが体をブルブルしないときは、ワンちゃんの耳元に飼い主様の息をフーッと吹きかけてみてください。体をブルブルしてくれます。
「タオルはふんだんに用意し、タオルがびしょびしょになったら新しいものに取り替え、十分にタオルドライをしましょう。
タオルドライがしっかりできていれば、ブローする時間を短縮することができますので、頑張りましょう!」(Cafelier)
ドライヤーでブローするときに大切なのは、目や肛門をやけどしないようにすること。
体からドライヤーを離し、お尻のほうから温風を当てて乾かします。
ブローはワンちゃんが暴れることもあるので、ワンちゃんを固定できるトリミングテーブルがないときは、2人がかりで行い、ひとりがブロー役、ひとりが固定役になることをオススメします。
ワンちゃんの被毛が濡れたままだと、ニオイや毛玉の元になります。被毛の根元から温風を当ててしっかり乾かしましょう。ピンブラシなど、目の粗いブラシでときほぐすようにしながら、根元からしっかり乾かします。
「ブローのとき、お尻の方から頭の方へ、毛を逆立てるような感じでブラッシングしながら乾かすとより早く、美しく乾かすことができますよ」(Cafelier)
十分に被毛が乾いたら、最後にワンちゃんの全身にブラシをくまなくかけます。
つややかなヘアのワンちゃんになりますよ。ぜひお試しください!