しつけ

飼い主さんのマナー講座(お散歩編)

我が家にやってきた愛犬もようやくお散歩デビューができそうです。そこでお散歩の時に飼い主が気をつけるところがありましたら教えてください。

暖かくなり、犬も飼い主さんも過ごしやすい季節がやってきました。春は気分もうきうきし、愛犬とのお出かけも一層楽しくなる季節です。

楽しいお出かけの前に、もう一度お散歩のマナーを復習してみましょう。意外に「あ、それ気付かなかった!」ということがあるかもしれません。

道を歩く時のマナー

愛犬と一緒に歩くときは、なるべく犬が飼い主さんの横について歩くようにしましょう。
飼い主さんを引っ張って歩いてしまうのは、犬が興奮してしまっている証拠。嬉しさのあまりに人やよその犬に「ワンワン!」と吠えてご挨拶をしてしたり、飛びついたりする原因になる可能性があります。
普段から落ち着いて飼い主さんの顔を見ながら歩いたり、呼ばれたら飼い主さんの顔を見て歩く練習をしておきましょう。

小型犬と人通りが多い所を一緒にお散歩するときは、抱っこしてあげるのも一つの方法です。気付かれずに踏まれてしまったり、怖い思いをしてしまって、それ以来お散歩嫌いになってしまう犬もいるようです。

また、最近伸び縮みをするフレキシリードでお散歩している犬をよく見かけます。フレキシリードは広い場所で運動するときなどとても便利なリードですが、お散歩の際には伸ばしっぱなしにせず、適度な長さに固定してお散歩してください。
伸び縮み自由な状態でお散歩していると、犬が嬉しくて自由に引っ張ってしまうことがあり、思わぬ事故の原因になることも。
普通のリードでお散歩し、広くて運動できる場所に着いたらフレキシリードに付け替えるのもいいですね。

犬同士が出会った時は…

お散歩中、犬同士のすれ違いの際には、お互いに譲り合う心を忘れずにお願いします。
おうちの愛犬が「お友達、大好き!」でも、相手の犬が犬が苦手な場合もあります。
犬が歩いてくるのが見えたら、端に寄って相手が無理なく通れるようなスペースを作ってあげて、お座りして通り過ぎるのを待ってあげられるといいですね。

犬同士のトラブルが多いのが「曲がり角を曲がったら、急によその犬が出てきた」「エレベーターが開いたらよその犬が飛び出してきた」などの出会い頭での「言い争い」です。普段犬が大丈夫な犬でも、突然の出来事に驚いて思わず吠えたり、攻撃的なったりしてしまうこともあるようです。
曲がり角では歩くスピードを一度落としたり、エレベーターには抱きかかえて乗るなどの配慮をお互いのためにしていただきたいと思います。

リードを着けている状態だと、「いつでも飼い主さんが助けてくれる!」と強気になる犬、反対に「リードがあるからどこにも逃げられない」と不安に思ってしまう犬、様々です。
「うちの犬は絶対大丈夫」と思わず、犬の様子を見ながらたくさんの「素敵な出会い」を作ってあげてください。
もちろん、相手の犬の様子にもしっかり配慮してあげてくださいね。

排泄物の処理について

お散歩中、愛犬のうんちを放置しないことは当然のマナーです。そのうんちですが、必ずおうちまで持ち帰って処理をしてください。
公園のトイレに流すと詰まりの原因になることもありますし、公共の場のゴミ箱に捨てるとニオイの元になってしまいます。
おしっこをした後ですが、そのままにしておくとその場所が犬達のマーキング場所になってしまいます。お水をしっかりかけ、ニオイを消してください。

排泄物の未処理が、「犬嫌い」を作ってしまうことが多いようです。「犬嫌い」を作らないように、排泄物の処理はしっかりとお願いします。
ちょっとしたマナーを守ることで、飼い主さんも愛犬も、そして周りの人や犬も快適にお散歩することができるようになります。マナーを守る飼い主さんが増えれば増えるほど、愛犬が一緒にお出かけできる場所が増えると思います。
飼い主さん、愛犬のためにもよろしくお願いします。
ドッグアドバイザー 高田由香